梓みちよ「こんにちは赤ちゃん」の映画が観たい!


第5回日本レコード大賞は1963年(昭和38年)。大賞受賞曲は梓みちよの「こんにちは赤ちゃん」です。

赤ちゃんとは、中村八大の長男のこと

【楽曲data】
タイトル:こんにちは赤ちゃん
アーティスト:梓みちよ
作詞:永六輔
作曲:中村八大
発売:1963年(昭和38年)11月

こんにちは赤ちゃん」という曲は、作曲者中村八大の第一子誕生にヒントを得てつくられました。Wikipedia(2016年6月15日 (水) 13:30版)には、

本曲は作曲者・中村の第一子生誕をヒントに永が作詞した作品である。本来はそのエピソードから永がパパの心情を歌詞にして、中村にプレゼントした曲であった

1963年7月6日、NHKテレビの人気番組『夢であいましょう』の今月の歌コーナーにて紹介された。原曲は上記のとおりパパの心情の歌詞であるが、歌手が女性であることなどから、ママの心情に置き換えた。

譜面の視聴者プレゼントへ週に1万通を超える応募が殺到するなどの以後の大反響から同年11月1日、キングレコードよりシングルレコードが発売されると、100万枚を超える空前の大ヒットとなり

とあります。

ちなみに中村八大の長男で、現在、株式会社八大コーポレーションの代表取締役を務める中村力丸が生まれたのは1963年6月8日。テレビでの初お披露目の約1ヵ月前のことでした。

この「6月8日」という誕生日が、永六輔と中村八大の「六八コンビ」とまさに同じ、というのは単なる偶然なのでしょうか。運命的なものを感じますね。

梓みちよはこの曲で大ブレイク

梓みちよが一気に有名になったのは何といっても「こんにちは赤ちゃん」。彼女はこの曲で紅白歌合戦出場を果たしました。

梓みちよが元・宝塚音楽学校の生徒だったことを知っている人はそれほど多くないかもしれません。彼女は在学中に渡辺プロダクションのオーディションに合格し、宝塚音楽学校を中退してデビューしています。

デビュー曲は「ボッサ・ノバでキッス」(Eso Beso)。ボサノバ…というよりサンバ、ラテンですね。弾けるように元気に歌い上げられています。残念ながらそれほどヒットしなかったようですが、デビューの時点で既に梓みちよの実力が証明されているかのような素晴らしい出来栄えです。某動画サイトにアップされているようですので、興味のある方はぜひ聴いてみてください。

この曲はポール・アンカの歌唱でも有名です。

「こんにちは赤ちゃん」、実は英語版もあります

「こんにちは赤ちゃん」に英語版があることをご存知ですか。ノエリーン・バットレイ(Noeleen Batley)というオーストラリアの歌手がカバーしています。

♪Kon nichi wa akachan
Little treasure from Japan
Kon nichi wa akachan
You are mama’s little man♪

ちょっと英語の歌詞が間延びしているようにも思えますが、梓みちよの「こんにちは赤ちゃん」とほぼ同様のアレンジで親しみやすいです。

映画「こんにちは赤ちゃん」は東宝と日活の競作

こんにちは赤ちゃん [VHS]

当時の、”歌がヒットしたら即・映画化”というルールにのっとって、「こんにちは赤ちゃん」も同名の映画が作られました。それもふたつ!東宝と日活が同名で競作、となったのです。

もう50年以上も前の映画なのであまり情報がないのですが、Wikipediaによると
東宝は梓みちよが出演。赤ちゃんの父親を小林桂樹が演じています。

大学教授の四方山敬介(小林桂樹)は妻に先立たれ、8ヶ月の赤ちゃんをかかえて四苦八苦の日々である。ある日、お手伝いさんが休みで困っていたところ、お隣りの奥さんが預かってくれることになる。だが、なぜか教え子の女子大生・会田道代(梓みちよ)がお守として我が子を学校に連れてきていた。何となく自分の子どもだと言えなかった敬介は、道代に赤ちゃんを世話するため公然と学校をさぼってもいいと認める。道代は大喜びでボーイフレンドの康彦(田辺靖雄)を引き込み、お守のアルバイトに精を出すことになる。ある日道代が、康彦のアパートの部屋に二人でいると、康彦の父(ハナ肇)が偶然上京してきた。あわてものの父は初孫と勘違いしてデパートの赤ちゃん用品売場に直行、ちょうど催されていた赤ちゃんコンクールで一等をとる。一方、学部長から同僚教師の沖山女史(岸田今日子)との結婚をすすめられていた四方山教授だが、道代は沖山女史が気に食わない。しかし沖山女史との話は進み、赤ちゃんと対面することになるのだった。

他方、日活版では

日本と東南アジアを結ぶ貨物船・月光丸が横浜に寄航すると、船員たちと家族は定宿の“カモメホテル”に集まった。ホテルの娘とも子(和泉雅子)をめぐって、船員の五郎(山内賢)と実(杉山俊夫)は恋がたきだった。そんな五郎の所へ、光子(有田双美子)と母親が郷里から出て来る。五郎に好意をもっていたとも子は不機嫌になる。一等航海士の谷村(川地民夫)は服飾デザイナーの妻と別居して、生後10ヶ月の弘を母親に預けていたが、いとこの洋子(芦川いづみ)がわざわざ連れてくる。その弘はみんなから引っ張りだこになり、ついには行方不明となって大騒ぎになる。三好無線士(桂小金治)の妻も出産間近で、一目会いたいとやって来たが、出航間際になって産気づいてしまった。カモメホテルはてんやわんやの大騒ぎである。船長の娘でテレビ局アナウンサー・宇田川圭子役の吉永小百合が物語の進行役を務めているが、全員が「こんにちは赤ちゃん」を合唱するシーンではただ一人歌っていない。ただし、劇中で持ち歌の「寒い朝」をアカペラで歌っている。

です。
いやあ、どちらも面白そうです。個人的には小林桂樹がどういうふうに演じているのかとても興味があるので東宝版を見てみたいですねえ。

最後にオマケ。リカちゃんも「こんにちはあかちゃん」!

ほとんど関係ないのですけれど、最後にタカラトミーリカちゃん人形「こんにちはあかちゃん」をご紹介しましょう。まさにあのリカちゃんが妊娠!?しているという、なんともすごいお人形です。・・・てか、リカちゃんて設定では小学生じゃなかったの?

日経プラスワン(2002/01/19)「人形「こんにちはあかちゃん」、タカラ――腹部に鍵させばウエスト元通り(視点採点)」より。

購入時はウエストが約十五センチある大きなおなかのリカちゃんと、よだれかけ、ほ乳瓶などが付いてくる。
同封のはがきに必要事項を記入してタカラに送ると約二週間後に赤ちゃんとおなかを小さくするための鍵や母子手帳などが送られてくる。鍵を人形の腹部の穴に差し込み、おなかを大きくするために入れた部品を取り外すと、ウエスト約八センチの本来の体形に戻る。

リカちゃん発売35周年と、雅子さまご懐妊を受けての発売らしいです。大きくなったお腹に鍵を差し込んで取り外すって、いやあ、すごいわ、この発想。

というわけで、今回は「こんにちは赤ちゃん」にまつわるいろいろをご紹介しました♪


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