昭和の一発屋様をリスペクトするシリーズ。今回はジューシィ・フルーツの「ジェニーはご機嫌ななめ」をご紹介します。
Contents
テクノ風サウンドとイリアのファルセットがキュート
【楽曲data】
タイトル:ジェニーはご機嫌ななめ
アーティスト:ジューシィ・フルーツ
作詞:沖山優司
作曲:近田春夫
発売:1980年(昭和55年)6月
「ジェニーはご機嫌ななめ」はロック・バンド、ジューシィ・フルーツのデビュー曲。あれよあれよという間にヒットチャートを駆け上り大ヒット曲となりました。テクノ風サウンドに乗せたイリアのファルセットが何ともキュートでしたね。バンドのルックスもカッコイイし、イントロからして当時の私からしたらとっても斬新で。新しい時代だー!という気分に浸ったものです。プロデュースはあの近田春夫です。だからこそ、なのですよね。さすがです。
そしてまた沖山優司の歌詞がいいんです。かわいくてワガママで、確かにちょっと同性からは意地悪されそうねっていう感じのこの曲の主人公・ジェニーの魅力がちりばめられています。
♪君とイチャイチャしてるところを 見られちゃったわ
それをペチャクチャ言いふらされて わたしピンチ
いつもそうなの誰かわたしに 意地悪してるんじゃない?♪
♪抱き合って眠るの そうすればとにかく少しは 気がおさまるの♪
ボーカル、イリアの名前の由来は?
ジューシィ・フルーツのボーカルはイリア(奥野敦子)。なんでも「0011ナポレオンソロ」のイリヤ・クリヤキンが好きだからイリアという名前にしたんだそうです。そうだったのか!?
(写真右がイリヤ)
懐かしいですね!!ナポレオン・ソロ。わたしも大好きで観てました、このドラマ。そしてわたしも同じくイリヤ・クリヤキンが大好きでした。デヴィッド・マッカラムというイギリスの俳優が演じています。彼は名画「大脱走」でもすごく大事な役どころを演じていますよ。
で、ジューシィ・フルーツのイリアに話を戻しますが、彼女はイリヤ・クリヤキンをどのくらい好きだったのでしょう?自分の名前にするくらいだから本当にものすごく好きだったのでしょうか。
彼女が「イリア」を名乗りだしたのはガールズという女の子バンドをやっていた頃からです。このガールズ、メンバーはそれぞれガールズの綴り「G」「I」「R」「L」「S」から名前をつけています。ジニー、イリア、リタ、レナ、サディ…。うーん、ちょっとやっつけでつけたような気がしなくもないですけれど。本当のところ、どうなんでしょうね。
多くのアーティストにカバーされる名曲「ジェニーはご機嫌ななめ」。中でもピカイチはこれ!
ジューシィ・フルーツの活動はそれほど長くは続かず、もちろん他にも素敵な曲はありましたが、振り返るとやはり「ジェニーはご機嫌ななめ」の存在感が強すぎて、一発屋的に見えてしまうところは否めないと思います。
でもこの「ジェニー~」は単に一時期ヒットしただけではなくて、今やほとんど”日本のスタンダード・ナンバー”化しています。そのくらいたくさんのアーティストがカバーしているんですよね。ジューシィ・フルーツのオリジナルももちろん素晴らしいのですが、カバーの中でどれがお勧め?と聞かれたらわたしは迷わず
Perfume を挙げますね (初音ミクのも結構好きですが)
この曲の作者でありプロデューサーでもあった近田春夫と、平成の今を代表するプロデューサー中田ヤスタカという2人の天才が揃っちゃったわけですから、これはもうPerfumeしかないでしょう♪
Perfumeの3人も、無理にイリアを真似てファルセットにしたりせず、あくまでPerfumeの「ジェニー~」にしてしまっているところがすごいと思います。
元祖「ジェニー~」のジューシィ・フルーツは活動を再開!
話が行ったり来たりですみません。ジューシィ・フルーツは紆余曲折を経て、2013年から活動を再開。公式サイトによるとライブも精力的に行われているようです。現役バリバリってことですね。
ということは!!ジューシィ・フルーツとPerfumeの「ジェニー~」共演も見られたりする…かも!!